母が亡くなった。

あの瞬間、「福祉」という言葉が、私の中で壊れ、再定義された。

これまで28年間、現場と経営の両面から福祉と向き合ってきた。
多くの命と出会い、寄り添い、見送ってきた。
けれど、母を見送るという出来事は、私に強い悔いと問いを残した。

「自分の母を、心から安心して託せる場所は、この世に存在していたのか?」
「大切な人が入りたいと思える施設は、この世に存在しているのか?」

もしその答えが「NO」なら、「ON」が創るしかない。
福祉の常識を一度壊してでも、創り直さなければならない。

私が福祉施設をプロデュースする理由は、制度や利益だけのためじゃない。
命に向き合い、命を敬い、命を包み込める本物の場所を増やすこと。
それこそが、私にとっての「福祉革命」「福祉インフラ」だ。

それはまた、恩に応えるという覚悟でもある。
親への恩、命を紡いでくれた人々への恩、
そして今、懸命に生きる命への感謝と恩。

その想いを軸に、私は「恩の福祉美学」という思想を掲げている。

人の尊厳を、美しく守る空間。
支援する人も、される人も、人としての品格と美意識を保ちながら共に過ごせる空間。
人生の終わりを迎えるときにも、「ここでよかった」と心から言える空間。

それが、私の目指す福祉施設の姿であり、
それが、「福祉の再定義」そのものだ。

私は、ただの施設を増やしたいんじゃない。
「自分の大切な人を本気で託したい」と思える施設を全国に増やしたい。

そこには必ず、命と恩に寄り添うまなざしがある。
それが、ONのプロデュースの原点であり、これから未来へと継承していく願いでもある。

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